2010年07月19日
春樹病患者 8年ぶり大幅増加
国立感染症研究所の発表によれば、2010年の春樹病患者数が昨年を大幅に上回り、史上はじめて400万人の大台を記録していることがわかった。
春樹病は、人気作家村上春樹さんの小説を読むことで罹患する軽度の精神疾患。
感染者によって出現する症状は様々だが、現実離れした小説的な都会生活に憧れ、やや無理のある生活行動をとる点が共通している。
これまでの研究によると、フローズン・ダイキリを頻繁に飲む、急にパスタをゆではじめる、女性の耳に執着を示す、といった症例が報告されている。
重症患者の中には、村上さんの文章を模倣することに熱中する人が多く、そのまま作家デビューを果たした例もある。
村上春樹さんの初ヒット作「ノルウェイの森」が発売された1987年以来、一定数の罹患者が発生していたが、大幅に増加を記録するのは2002年(海辺のカフカ発売)以来。
国立感染症研究所の渡辺昇教授は「従来の春樹病患者は、いわゆる文学クラスタが占めていた。おおよそ中学生から高校生にかけて発病するケースがほとんどだったが、1Q84の大ヒットで抵抗力のない一般社会人にも感染が広がったのではないか」と分析する。
春樹病は日常的な接触では感染せず、また若干鬱陶しいものの特に大きな害はないことから特段の防疫対策などは実施されない見通し。
適度に日光を浴びて運動する、村上龍さんの作品を読む、北方謙三さんに相談するといった治療法の有効性が確認されている。
(文芸夏冬/燕)
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