2005年02月16日

スライム工場にも不況の陰り

スクウェア・エニクス(本社:東京都渋谷区)は、石川県浜松町のスライム(モンスター)の生産工場(旧石川事業部)を、経営合理化の一環で3月末で閉鎖する。
同工場はスクウェア・エニクスの子会社で、ゲーム"ドラゴンクエスト"シリーズに使用されるスライムなどを生産している。
国内には8つのスライム生産工場があったが、価格競争の激化や、ドラクエを徹底的にやり込むプレイヤーの減少などから、全盛期と比較してスライムの需要が減少。
また、海外受注の方が安価であることや、スライムのリサイクル製造が確立したことも大きく影響。
更に、旧世代のシステムで運用されている工場では、次世代機で発売されると見られるドラクエ?に対応できないとされていた。
こうした動きを受けて、過去3年間で須崎市などの3工場が相次いで閉鎖された。

1986年からスライム製造に携わってきたという炉戸大工場長は「近年はモンスターのバリエーションが増えて、スライムの地位が相対的に低下していた。残念です。」と声を詰まらせた。
ドラクエファンの間でも、「北陸産のスライムは気迫が違う。」と人気を博していただけに、今回の閉鎖に肩を落とすファンも。
毎シリーズ必ず北陸産のスラりんを仲間にしていたという堀江雄二さんも「?でも北陸産のスライムを楽しみにしていただけに、無念です。もう一度、?をやり込んで手向けにしたい。」と粛々とした様子で語った。

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写真は、閉鎖予定の工場への案内板(同盟通信提供)

同工場には浜松市を中心に北陸地域から780人が勤めており、このうち100人余りが退職する予定。
再就職が厳しい従業員もおり、冷え込む北陸の雇用情勢にさらに影を落としそうだ。

(北大陸新聞/燕)

at 23:20│ でたらめニュース 
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